メールや社内連絡ではっきり書いたはずなのに、間違って伝わっていた……。そんな経験はありませんか? 自分では当然のように思ってる言葉を、他の人は違う意味で理解していることって結構あるものなのです。この投稿では数字にからんで誤解を招きやすい表現を三つご紹介します。
「2020年以来3年ぶりに開催」
新型コロナウイルス感染症による自粛期間を経て、大勢が集まるイベントも日常的に開催されるようになりましたね。
2020年の2月に開いて以来、開催していなかったイベントを2024年2月に再び行うことになりました。
2020年以来3年ぶりにイベント開催!
3年間開いていなかったので「3年ぶり」でしょうか?
「3年ぶり」は、最後に開いてから3年経ったことを意味します。「丸3年」「満3年」と同じです。
2020年2月に開いたのが最後なので、2024年2月まで丸4年が経過しています。つまりこの場合は「4年ぶり」が正しい表現です。
「◯年ぶり」は必ずしも「満◯年の記念日」に満たなくても使えます。イベントを2024年1月に開いたとしても「4年ぶり」として大丈夫です。
なお、望ましい状態が再現したことを表現するのに使う用例が多いです。「3年ぶりの事故」などのように被害者がいる事態では用いない方が無難でしょう。
さらに「◯周年」は始まりから◯年が過ぎたという意味です。離婚した相手との結婚に遡って「結婚10周年」と普通は言いません。ご注意くださいね。
「◯日まで出社しません」
翌日から泊まりがけの出張があり、次の出社は週明けになるという場合。スケジュールはアプリなどで共有していますが、念のため関係者にお断りをすることにします。こんなふうに伝えたことはありませんか?
出張で26日まで出社しません。
「X日まで~しない」という言い方は人によって解釈が異なるのをご存じでしたか?
少し古いですが2005年の調査では、若い世代ほど「X日」に出社すると考える人の割合が多い傾向がありました。
つまり「26日まで出社しません」と聞いて、
・26日に出社すると考える人
・27日に出社すると考える人
の両方がいるのです。
したがって、誤解を引き起こさないためには具体的な日程を明示すると良いでしょう。
26日まで出張で、出社は27日です。
「〜まで」は動作の継続を意味します。これが誤解の元です。
「26日までに提出しておいて」と指示され「26日の夜に出せばいいや」と考えたことはありませんか?
しかし、指示した側は「26日午後の会議までに受け取りたい」と考えているかもしれません。いつまでに自分の手元に欲しいのかはっきりさせないとトラブルにつながります。
この場合も例えば
「25日中に提出して」
「26日の午前10時までに提出して」
などといえばトラブルは回避できます。指示された側も「締切は26日の何時ですか」と念押しするといいでしょう。
大事な日程は双方が具体的に理解できるよう丁寧な説明を心がけましょう!
1日おきにお知らせを送る
「1日おきにお知らせを送る」と聞いて、あなたは何日に1回送られてくると考えますか?
A 毎日
B 2日に1回
詳しい統計は見つけられませんでしたが、多くの人がBの「2日に1回」を選ぶのではないでしょうか。
では「1秒おきに点滅する」ならどうでしょう?
C 1秒に1回
D 2秒に1回
こちらは「1秒に1回」を選ぶ人が多いのではないでしょうか。
「〜おきに」の解釈には2種類あり、期間が短ければ「〜ごとに」、期間が長くなると「〜の期間を空けて」になるようです。
「1時間おきに」の場合は、「毎時間」なのか「2時間に1回」か人によって異なりそうです。
誤解を避けるためには「1時間に1回」などと明確に伝わる表現を選ぶといいですよ。
よく誤解される表現を、数字に限ってピックアップしました。他にも知りたい場合は、AyanのInstagramをフォローして事例を読んでみてください。記者・編集者の目線でプレスリリースをレビューします。こちらから30分の無料相談を予約してくださいね。